二つの本を読み解くにあたっての基本的スタンス

昨日のイントロは、あまりに唐突に2つのタイトルを出してしまいましたが、なぜこの本をこの時期に読むのか、それぞれについてどういったスタンスで読むのかについて記録を残しておきたいと思います。

武田研に来るまでは、フォークソノミーといいますか、タグ付けによるボトムアップ分類の分析に対し、徒手空拳で挑もうとしていました。もちろん、元マーケティングリサーチャーですので、統計的な分析やマーケティングの考え方をベースにはするつもりでしたが、タグという形式をもつデータの特性やこれまでウェブ・ネットワーク上でどのような活用のされ方をされてきたか、というところに関してはほぼ無視するに等しかったと思います。

2006年の夏武田研にお邪魔し、さらに、WI2第14回セマンティックウェブとオントロジー研究会に出て、いろいろな発表、特にソーシャルブックマークソーシャルタギングに関する研究発表を聞き、セマンティックウェブやオントロジにと自分が取り組もうとしている研究との関係性がようやくおぼろげながら見えてきたような気がします。

ただ、一つこれは抑えておかなければならないのではないかと思ったことがあります。それはフォークソノミーのタグはリテラシーのレベルが多用で、コンテクストを共有しない個人の集合によって付与されるという点です。

となると、そうしたユーザを前提にしたウェブサイトの設計やコンテンツの整理・分類について抑えておかなければならない、ということで

Web情報アーキテクチャ―最適なサイト構築のための論理的アプローチ

Web情報アーキテクチャ―最適なサイト構築のための論理的アプローチ

その上で、計算機で取り扱うメタデータやコンテクストに必要な要件を確認し、どのくらいボトムアップというやり方で近づけられるのかについて考察するために

オントロジー工学 (知の科学)

オントロジー工学 (知の科学)

というわけです。
前提条件の整理だけでずいぶん誌幅を取っていますね。少し反省しつつ、、、、