地理的な「関係性」は絶対に重要ですよ。そりゃ。
えー、昨日のエントリにこんなコメントがあったので、補足説明を。
っていうか、やっぱりコメントとか、反応があるからブログって続くんですな。ありがたいことです。
そうかな.開発者の地理的な関係性はあると思うよ.シリコンバレーの社会システムがいいからだとしても,それを生み出すなんかしらの地理的な関係があると思うし.
大学院に来て,情報スキルが上がったので,そう思っているのかもしれないけれども.
うーん、これは大いなる誤解だなぁ、、。
確かに後半特に、僕はキャンパスにはあまり顔を出さなかった。
それは別にあのキャンパスの中で、あまり研究面でコラボレーションをしなかった。
いろいろな人との出会いや、議論、もちろん諸先生方の講義は凄く役立ったのだけど、共同作業ってやつはあまりやらなかった。
でも、どんな価値創造プロセスにも地理的な「関係性」は当然重要ですよ。
シリコンバレーについてはこの本を挙げれば、一瞬で話は終わっちゃう。
現代の二都物語―なぜシリコンバレーは復活し、ボストン・ルート128は沈んだか
- 作者: アナリーサクセニアン,Annalee Saxenian,大前研一
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1995/01
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どんな仕事でも対面コミュニケーションはやはり重要。絶対に重要。
だから、人口の集積率が高い東京に、ますます企業所在地が集中するというのは当然。
僕は正直東京にはそうとうこだわりをもっているし。
テレワークの非効率性なんて言うまでもないと思うけどね。
昨日のエントリで言いたかったのは、ウェブの場合初期条件に左右されることがあまりないからよい、ということ。システムエンジニアリング産業に関する下の記事のなかの、この部分が僕の言いたいところを代弁してくれている。
オープンソースで町おこし〜松江市のRuby City MATSUEプロジェクト〜
高度成長期の地域の産業振興は、広大な用地を用意して、工場を誘致し、雇用を確保することがメインだった。しかし、経済のソフト化、サービス化の進展で、地域は何をいすればいいのか大いに迷っている。岐阜県の梶原拓前知事が、大垣市に「ソフトピア」を開設してソフトウエア企業の誘致を図ったが、これも順調には行かなかった。
他の街にはその町独自の資源を核としたコミュニティが存在するはずである。Ruby City MATSUEプロジェクトが提示する地域活性化のモデルは「低コストで地元に芽生えたコミュニティの持つ潜在力を生かしきる」ことなのであろう。
つまり地域活性化といったって、その町・地域に何かしらの資源が眠っていなくちゃはじまらない。(たぶん、どんな街にも資源はあるはず、なのだろうけれど)それがないなら、どこまで行ってもだめですよ、と。
だから、全国一律とか、均衡ある国土発展とかという言葉に僕はリアリティを感じない。そもそも地元にある資源を活用するということは、地元色をますます強めて打ち出すことだし、それが個人の肌に合わなければ、発展したところでその地域との関係は疎遠になるだけだろう。
もっと言えば、もともと発展の要素がない(もしくは発展の阻害要因が沢山ある)場所を発展させるのは相当難しいということ。逆に何もないところならば、阻害要因がないから大きく花開く場合もある。シリコンバレーだって、もともとは単なる田舎の荒地だったわけで。