比較制度分析に向けて(3) 第4章 組織のアーキテクチャとガバナンス

ちなみにこのエントリは

比較制度分析に向けて 新装版 (叢書≪制度を考える≫)

比較制度分析に向けて 新装版 (叢書≪制度を考える≫)

の本のメモ書き、の続きです。

P132
◆情報財の性質とカプセル化

Brynjolfsson(1994)によれば、情報処理技能は人的資産に体化されており、個別化されたもの、文脈志向的なものを問わず、「譲渡不可能な(inalienable)情報資産」としてまとめることができる。これとは対照的に、ソフトウェア・プログラム、ディジタルコンテンツ、発明などの非物的、非人的情報資産は、ひとたび生産されれば、それにたいする財産権が生産者から分離し取引できるので、「譲渡可能な情報資産」として特徴づけられる。しかし(生産者)発明者が生産過程(研究開発)の中で処理半ばの情報誌さんについて財産権を確立することは、困難だろう。だが、それらにアクセスすることは他の人々にとっても経済的に価値のあることであろう。こうした公共財的性質のために、譲渡可能な情報資産の生産にいたる情報処理活動(すなわち開発的な活動)は互いに他から隠される(カプセル化される)ことになるだろう。

カプセル化、ときいて、これをつい思い出してしまった私。
あと、情報財の生産という文字を読んで、こいつ*1を思い出してしまった私は毒されているのだろうか?

*1:解説はこちら