比較制度分析に向けて(6) 第7章 制度のゲーム理論による概念化

ちなみにこのエントリは

比較制度分析に向けて 新装版 (叢書≪制度を考える≫)

比較制度分析に向けて 新装版 (叢書≪制度を考える≫)

の本のメモ書き、の続きです。

ここは概念化、だから素直に理解しておきましょう、という章ですね。

P215
◆制度の定義

  1. 外部から外生的に与えられるのではなく、ドメインの中で内生的に創り出される
  2. ドメインの内的な作用の仕方にかんする際立った特徴を要約的に表現し、他者の行動選択ルールにかんする不確実性を削減する役割がある
  3. 普段の環境変化にたいし頑健(robust)である
  4. ゲームがそのドメインでどのようにプレイされているかについての共通の了解または共有された認知を与えている
  5. 同じ技術的・エコロジー的環境の下でも、確立される仕方は複数ありうる。

P220
◆制度の役割

制度は経済のドメインにおける均衡の生成と維持を促進するのである。これに対応してわれわれは、(移動)均衡を作り出すとともに、同時にそれによって強化されるような予想の生成を制度化と呼ぶことができる。